私は金沢市に住んでいます。生まれも金沢市で今まで兵庫県、愛知県、香川県、長野県にしばらく住んでいました。旅行が趣味で各県いろんなところへ訪れています。それぞれに色があります。そこで地元民ならではの穴場スポットを含めた石川県の魅力を見て感じたままに日記で伝えていけたらと思います。
~とても温かくてどこか切ない色の場所~
石川県の北半分を示す能登地方
その能登も東側の「外浦」と西側の「内浦」でその趣ははまるで異なります。シベリアからの寒さと強い風を受ける外浦は波も高く男性的な雰囲気がありますが、西側の内浦は波を静かで女性的で情緒的な趣があります。
今回は能登のてっぺんにある珠洲市の狼煙から西側の女性的な内浦を回ってきました。
道の駅「狼煙」
能登半島最果ての町「狼煙」に着きました。
広く澄み渡る青い空、白い雲、海、山自然に囲まれたこの土地。家々もそんな自然に溶け込むようにして私を迎えてくれました。
この日は酷暑で照り付ける太陽の日差しが肌に痛くもありましたが、海から吹く風が非日常的世界を演出してくれています。
金沢市から里山海道を車で走らせて3時間のところに位置しております。
「道の駅狼煙」
道の駅狼煙では、幻と呼ばれる大浜大豆と珠洲産天然にがりを使用した凝固剤一切不使用の地豆腐を始め、
里山里海の食材や手作り工芸品など販売しております。
よしがうら温泉 ランプの宿~日本3大パワースポット「聖域の岬」~
年々益々の人気を集めております。
YOUTUBEを眺めておりますと、たくさんのユーチューバーさんもここに足を運んでいるようです。そんなもんだからここだけは珠洲で唯一各県からの車で駐車場が満車状態。
宿泊客もいればその景観を楽しみに来られる方もたくさんいらっしゃいます。
道の駅狼煙から車で15分ほどの人里離れた場所にあります。
ランプの宿はこのように海岸の岩礁を切り開かれたような場所にそれこそほのかなランプの光のように身をひそめています。
創業はなんと444年の歴史ある宿。まさに珠洲の自然が作り出した結晶のようです。
聖域の岬と呼ばれ日本3大パワースポットの一つと言われています。
地球規模のサイクルで岬に集まる大地の気流と、南からの海流(暖流)、北からの海流(寒流)が集結して交わる、自然界のパワーが集中する場所なのだとか。
駐車場を出てすぐ空中展望台があります。以前は無料で行けたんですけど、今は人が集まりすぎたためか次に紹介する青の洞窟とセットで大人1500円の入場料が発生します。(2023年7月現在)
1500円・・・払って空中展望台に行く価値は個人的にないと思われる・・・すぐ隣の丘から同じ景色見られるし・・・。
「青の洞窟」
日本3大パワースポットの一つと言われていますね。
「どんな願いも叶うと言われるパワースポット」とうたわれていました。
・・・・・お金の臭いがする。
ちょっとひっかかるところはあるけれど、宿自体は数々のインフルエンサーさんが言うように素晴らしいです。実際に私のまわりでも宿泊した人の話を聞くととても良かったと聞きます。
ここに行ってからなんとなく運気が上がっているような気がしないでもない・・・
人生で一度は泊まってみたい宿の一つですね。
蛸島駅
田舎の廃駅ってなんて味があるんでしょう。特に夏場はとてもロマンが漂っています。
ここ蛸島駅は2005年に廃線になる、のと鉄道能登線の終着駅でした。今でもこうしてそのまま残されています。
日常生活で目にすることがないようなとてもレトロ(極めて良い言い方をすれば)な自動販売機があります。これも歴史的遺産として残されているのかな・・・
驚くべきことにこの自動販売機今も現役で稼働していました。
「蛸島駅長証明書」や謎のキーホルダー、昔の使い捨てカメラなどが取り揃えてありました。一瞬購入しようか迷ったのですが、どうしても硬貨を投入口に入れる勇気が湧きませんでした。
しかしおもしろい。
駅舎の裏の茂みをかき分けてグルっと回った先に駅のホームが現れました。20年前までは使われて今は使われていない駅のホーム。過去の時代に思いを馳せその様子を眺めます。
この線路の先には一体何があるのだろう。車両の残像が頭に浮かびます。
電車が少し離れたところに放置されていました。2005年までは人々の思いを乗せて能登を駆け抜けた車両。その雄姿を遠くから眺めることができます。ロマンあるわ~
見附島 実は私が一番おすすめしたい能登のスポットかもしれない場所
蛸島駅から車で15分ほど南に降りてくると見附島が見えてきます。私ここには初めて来ました。その存在は以前から知っていて、「あーあの島がぽつんと見えるあそこね」程度の印象しかなかったのですが、実際に来てその空気に触れて見ますとなんともいえない味わい深いものがありました。
弘法大師空海さんもここに来てらしたのか。
調べて見るとここ見附島の名前は弘法大師空海さんがつけたとわかりました。
空海さんが「見つけた」ことからくる「見附島」。
ほおほお、縁結びの神を祀ってあるのね。
写真を見てもわかるように、海があって島がある。ただそれだけの場所。だけどこの場で感じる独特の空気感。とてもシンプルな景色にもかかわらず、というよりもシンプルだからこその美しさがここにはあります。どうしたってここに来れば海や海に浮かぶ島をぼーっと眺めてしまいます。それがなんとも心地が良いんです。
ここに多くの恋人たちが訪れるのもうなずけます。
なんならこのシンプルな場所が私が今回旅した能登の自然の中で最も感動した場所に挙げられるかもしれません。
哀愁漂う恋路駅と恋路海岸 それはロマンチックの頂点
見附島から車で10分程南に降りてきますと、恋路駅なる看板が見えてきました。
なんともロマンチックなネーミングです。
ここも蛸島と同様現在では廃駅ですが、2005年までは実際にあった駅です。
この名前と言い、あたりの自然と言い、廃駅と言い、ロマンチックの頂点の場所と言っても過言ではないのではないでしょうか。
看板の矢印の方に目をやりますと、遠くに「恋路駅」の文字が見えます。知らなかったら車でそのまま素通りしてしまいます。
ありました。恋路駅のホームです。無人駅だったんですね。最高です。
恋路駅ノートなるものが駅のホームの手すりにありました。ロマンチックです。この場所に訪れた旅人や恋人たちの思いが書き記されています。青春ですね。ロマンチックですね。
線路ってなぜか人を引き付けるものがありますよね。線路のはるか彼方にロマンチックがあるのでしょうね。
恋路駅から道路を面した反対側に「恋路海岸」があります。どこまでもロマンチックです。
とくに夕暮れ時、静かな波の音を聴きながら海外線を歩く。ほんとにロマンチックです。
ロマンチックが過ぎる旅館がありました。
「ニュー恋路」
ロマンチックというより哀愁です。
この旅館今も営業しています。映画「寅さん」に出てきそうな旅館ですね。
極上のリラクゼーションや贅沢なおもてなしといったものはもしかすると期待できないかもしれないですが、古き良き昭和の時代を感じて普通のお宿とはちがう体験ができそうです。
コメント