旧ユートピア加賀の郷は石川県で絶対おすすめしない「逆パワースポット」

パワースポット

石川の主要道路は国道8号線です。その名前からとった「8番らーめん」は石川県民のソウルフードと言えます。私は金沢市に住んでおりよく福井県の方まで国道8号線を使いドライブをします。福井県まで行く途中加賀温泉郷駅があるあたりにでっかい黄金色の仏様が見えてきます。

石川県民で知らない人はいないだろうとにかく目立つ仏様です。
私は、その日気分転換にドライブをしてました。国道8号線を南下して加賀の山の方まで行こうと思ったのです。加賀市に入ってから天気は良いのですがなんともどんよりした不穏な空気があたりを覆う感じがありました。その時にあの観音様が私の目に飛び込んできたのです。

不思議な妖気にひかれるように私は方向転換をして観音様の方に向かいました。
そこの存在は私が小さいころから知っていたのですが、実は一度も行ったことはありませんでした。

私ははじめてその地を訪れて愕然としました。
私が見た驚愕の景色を少し紹介したいと思います。

近くで見ると想像以上にでかい (身長73m)

金沢市から国道8号線を走り40分くらいすると右手前方に小さく観音様が見えてきます。
そのお姿を目視で捉えてから実際現地まで結構かかります。それだけ実物はでかいということ。
一体だれが?なんの目的でこれほどまでに巨大な観音様を建てられたのか?あたりはきっとありがたい観音様のご利益を受けて大いに栄えていることだろう。
そんな想像をめぐらしながら現場に向かいました。

少しずつ近づいていきます。青い空の下に光り輝く観音様。
あれ。。。なにかがおかしい。近づけば近づくほど何か臭う。
よく行く他の神社やお寺となにかが違う。空気がちがう。
この違和感は一体なんなんだ。
とくかく私は雑草が生い茂る未舗装の駐車場に車を停めて観音様の方に向かった。

中から聞こえる若者の甲高い笑い声

中の様子が見えてきた。やはり私が知っているどの神社仏閣ともその空気が異なる。
人の気配がした。ラジオの音が遠くから聞こえてくる。
受付所から聞こえてくるようだ。受付所はうす暗く中をみるといろんなものが散らばっている。中には初老の痩せた男が一人いた。私の存在に気づいたのか気だるい様子で立ち上がりゆっくり私の方に近づいてきた。緊張が走る。

「中にはいる? 500円ね」

やっぱり変だ。ここは何かおかしい。その時だった。
「バーーーーッン!!!」
大きなドラム缶が地面に叩きつけられたような音と共に若い何人かの男たちの下品な甲高い笑い声が聞こえた。私はその空気に耐えられず境内に入ることを辞め踵を返した。

振り返り見た景色に思わず鳥肌がたった


くたびれた受付所をあとにして50メートルばかり歩いて見えてきたのは廃墟だった。私は廃墟らしい廃墟というものを始めて見た。絶望的な光景が広がっていた。
気分が悪くなったのでそのまま引き返そうかと思ったが、わずかばかりの好奇心が私を廃墟のほうに向かわせた。というより廃墟に潜む何物かの力によって引きずり込まれるような感覚に近いかもしれない。

ここは一体なんなんだ。旅館だったっぽい。とにかく酷い荒れようだ・・・

なんで建物内に車が・・・
ここで一体なにがあったんだ・・・
まるでバイオハザードの世界ではないか・・・
ゾンビがでてくるのか!?
出て来てもおかしくはない。そんな雰囲気だ。

見事にガラスが割られている。
惨劇のあとか・・・

「観音温泉ホテル」と書いてある。
ここは観音温泉ホテルという名前のホテルだったのか・・・

とにかくやばい。
もうこれ以上この場所に痛くない。
とても中には入れない。入ってはいけないような気がする。
中から悲鳴が聞こえてくるようだ・・・

しばらく歩くと正体が見えてきた。

カーテンが風に吹かれて揺れている。
中から何者かがこちらをみているようだ・・・

ん? 豊星寺・・・
初めて聞く名前だな。
ちょっと調べて見ました。

2011年のつぶやきですね。
あまり詮索するのは辞めといた方がよさそうです。

もともとここは「ユートピア加賀の郷」と呼ばれていた。

1987年、仏教をテーマにした複合施設「ユートピア加賀の郷」がオープン。
当時のキャッチコピーは「夢いっぱいの未体験ゾーン」
加賀市出身の実業家嶋中利夫氏によって建設。
観音様を本尊とする加賀寺のほか、遊園地(ユートピアランド)やパットゴルフ場、美術館、博物館、レストランが揃えられていた。開業してまもなくして温泉が掘削され「観音ホテル」を開業。

私の幼い頃もきらきら輝くこのユートピアランドに心ときめかせ、いつか行って見たいと両親に催促していたのを覚えている。しかしいつのまにかユートピアランドは閉演したという知らせを後に聞くことになる。そして今大人になって初めて足を踏み入れたその場所は洒落にならないくらいの廃墟だった。

あの有名な話を思い出さずにはおられない。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

平家物語

今のところ、廃墟好きなどの一部のオカルト好きな人は除いて行くことを私はおすすめしない。
治安が悪いし、気がよくない。神社やお寺の神聖な空気を感じない。(私の個人的な意見です)

ただ2023年現在において、京都の不動産会社がこの一体を取得し再開発に向けて動いているようだ。 (参考:中日新聞WEBニュース

加賀市は金沢市や能登に比べると今一つ元気がないように感じる。
このユートピアランドの再開発が起爆剤になって加賀市に活気が湧いてくればいいと願う。
それに関連付けて来年加賀温泉郷を舞台にした小芝風花さん主演の映画も上映されるようである。
追い風が吹いているな加賀。今後が楽しみ。

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