先日、たまたま人から緑茶をもらって飲んでみたんですね。パソコン作業中に飲んだらそのおいしさもさることながら、一種の恍惚感がじんわりと顔のあたりから湧いてきてジンジンと体全体に心地よく広がる感覚がありました。(これまでそれほど煎茶を飲んでこなかったもので)
なんだこれ!?気持ちいいんだけど
(この時、熱い緑茶をすぐに飲み込まず口に含んだ状態でしばらく放置していました。こんな飲み方が許されるのかどうなのか知りませんが。ちょっと試してみてください。熱さとともにジンジンと心地よさが広がります。)
私は毎日3杯~4杯のコーヒーを飲みます。多い時はそれ以上。コーヒーを飲む主な理由は「覚醒」です。なんとなく頭がすっきりせず目の前のタスクに身が入らない時、集中したい時にコーヒーを飲めば脳を活性化させ集中モードに入れます。これはコーヒーに含まれるカフェインの作用ですね。その他コーヒー自体の味も好きですしあの香りもいい。ほのかな幸福感を与えてくれます。私は長年コーヒーを飲用していて、コーヒーにはそんなメリットがある一方でデメリットもあるなと感じていました。それは何かというと。
「覚醒後の反動」副作用です。
私の場合ですが以下のような症状が現れます。(ちなみに私は以前自律神経失調症を患っていたので、その影響もあると思います。)
強い疲れを感じる。
声が出ずらくなる。
頭が痛くなる。(緊張型頭痛)
緊張しやすくなる。
汗(特に脇汗)が多くでる。
トイレが近くなる。
夜眠れなくなる。
などの症状です。
頭をすっきりさせて目の前の仕事を頑張ると気分が高まって快を感じることができますが、自分の場合その代償が大きいという風に以前から感じておりました。
コーヒーがなかったらやる気が今一つでない。
だけどコーヒーを飲むと、あとからしんどくなる。
それで、先日たまたま緑茶をコーヒーの代わりに飲んだら自分の中で革命が起きたんです。
デスクワーク時に緑茶を飲みながら作業をしたんですが、コーヒーと同じように覚醒作用がある。だけど飲んだ時の感覚がコーヒーとはまるで違う、じんわりと心地よさが広がる感じがありました。そのあとの副作用もほとんどありませんでした。(*あくまで私個人の感覚です。)
自分の中で次のような公式が成り立ちます。
コーヒー=集中+興奮 → 副作用が強い。
緑茶(熱い煎茶)=集中+リラックス → 副作用がほとんどない。
これはあくまで私の個人的な感覚なのですべての人にこれが当てはまるとは思いませんが、どうしてこのような違いが現れるのでしょうか?検証していきたいと思います。
コーヒーに含まれる成分
コーヒーに含まれる一般的な成分を以下に示します。
- カフェイン: コーヒーにはカフェインが豊富に含まれています。カフェインは中枢神経系を刺激し、覚醒効果をもたらすことで知られています。
- クロロゲン酸: コーヒーにはクロロゲン酸というポリフェノールが含まれています。クロロゲン酸は抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去する役割を果たすとされています。
- ニコチン酸: コーヒーにはニコチン酸(ナイアシン)も含まれています。ニコチン酸はビタミンB群の一つであり、エネルギー代謝に関与し、神経系の正常な機能をサポートします。
- メチルキサンチン: コーヒーにはメチルキサンチンと呼ばれる化合物も含まれています。これにはテオフィリン、テオブロミンなどが含まれており、刺激効果や気分の高揚効果があるとされています。
- 抗酸化物質: コーヒーには抗酸化物質も含まれています。ポリフェノールやメラニンなどが含まれ、体内の活性酸素を除去し、細胞や組織を保護する役割を果たします。
- ビタミン・ミネラル: コーヒーには少量のビタミンやミネラルも含まれています。ビタミンB群、マグネシウム、カリウムなどが含まれています。
緑茶に含まれる成分
緑茶に含まれる一般的な成分を以下に示します。
- カフェイン:緑茶にはカフェインが含まれていますが、コーヒーよりも少ない量です。カフェインは中枢神経系を刺激し、覚醒効果をもたらすことで知られています。
- カテキン:緑茶にはカテキンと呼ばれるポリフェノールの一種が豊富に含まれています。主なカテキン成分にはエピカテキンガレート(EGCG)、エピガロカテキンガレート(EGC)、エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EG)があります。これらの成分には抗酸化作用や抗炎症作用があり、健康に様々な効果をもたらすとされています。
- フラボノイド:緑茶にはフラボノイドと呼ばれる抗酸化物質が含まれています。これらの成分は、体内の活性酸素を除去し、細胞や組織を保護する役割を果たすことで知られています。
- アミノ酸:緑茶にはアミノ酸も含まれており、特にテアニンが豊富です。テアニンはリラックス効果をもたらすと言われており、緑茶の独特な風味や香りの一部を形成しています。
- ビタミン:緑茶にはビタミンCやビタミンB群などのビタミンも含まれています。これらのビタミンは免疫力の向上や代謝促進に役立つとされています。
カフェインの比較
その摂取により、中枢神経を刺激し覚醒作用をもたらすカフェイン。(こう書くとちょっとこわいものに聞こえるな・・・)
集中力を高めてくれるカフェインですが、その量が多ければ多いほど副作用も大きいことが想像できます。
ではコーヒーと緑茶のカフェイン含有量はどうなっているのでしょうか?
カフェイン濃度 | 備 考 | |
コーヒー(浸出液) | 60 mg/100 mL | 浸出法:コーヒー粉末10 g、熱湯150 mL |
緑茶(煎茶・浸出液) | 20 mg/100 mL | 浸出法:茶10 g、90℃430 mL、1 分 |
上の表からもわかるようにコーヒーは緑茶の3倍のカフェインが含まれているようです。私がコーヒーを飲んだ後に副作用に悩まされた原因がここにあると言えます。
緑茶で感じるリラックスの原因は「テアニン」にあった。
緑茶を飲んだ時にほっとするあのリラックス効果は緑茶に含まれる「テアニン」によるものです。
テアニンは、主に茶葉に含まれるアミノ酸の一種です。特に緑茶に高濃度で存在しています。主に緑茶の味や香りの特徴的な要素とされており、独特のうま味や甘みをもたらします。
テアニンは神経系に直接作用し、リラックス効果をもたらすことで知られています。一般的に、テアニンを摂取すると集中力や注意力が向上し、ストレスや不安の軽減にも寄与するとされています。そのため、テアニンは精神的なリラックスや集中力の促進を目的としたサプリメントや飲料などにも利用されています。
またテアニンにはカフェイン興奮抑制作用があるため、劇的な作用を適度な作用に変える働きがあります。
コーヒーと同じように集中ができるにも関わらず、コーヒーのように副作用を感じない理由がわかりました。
緑茶の美味しい淹れ方
私は現在毎日飲んでいたコーヒーをすべて緑茶に変えました。副作用が減った分、体調が良くなっていることを実感しています。しかし長年コーヒーを飲んで直接脳に強い刺激を与えていたために脳がその刺激を求めて来ます。つまりコーヒーが飲みたくなるんです。これは一種の中毒症状です。ですが緑茶にもカフェインが含まれていて、完全にカフェイン断ちしたわけではありませんのでそこまで強い禁断症状はありません。
でも完全に緑茶に移行したなら出来るだけ美味しい緑茶を飲みたいと思いました。緑茶を飲み始めて淹れ方ひとつで全然味が違うことに気づきます。。味の追求も面白いです。
美味しい緑茶を淹れる最大のポイントは、「どれだけ茶葉を喜ばせるか」です!
次のようにして入れたら茶葉は喜びますよ
1.お湯を沸騰させて火を止め、しばらく置く。
2.お湯を空いた茶碗に入れる。(この時にだいたいお湯の温度が85℃くらい)
3.急須に茶葉をいれる。(一人分に対しティースプーン一杯くらい。気持ち多めに入れた方がよい)
4.茶碗のお湯を急須に入れる。(この時のお湯の温度は75℃くらい←茶葉が最高に喜ぶ)
5.40秒くらい放置。(茶葉が気持ちよさそうに開いていきます。喜んでる。)
6.茶碗に淹れる。最後の一滴まで入れきる!
これです。完璧です。抜群です。
私が頂いて飲んでおいしかったお茶がこれです。
まとめ
コーヒーを緑茶に変えることで、集中力を維持しつつカフェインによる副作用が大幅を減少させることができました。その原因は主に次の2点であることがわかりました。
1.緑茶に含まれるカフェインはコーヒーのそれの3分の1
2.緑茶に含まれる「テアニン」がカフェインの強い興奮作用を抑制しリラックス効果を高める
コーヒー自体、体に悪い飲み物だと言うつもりはありません。それどころかコーヒーは認知症、糖尿病、心臓疾患等のリスクを減らし、健康のためにその飲用を推奨されている飲み物です。ですが体質は人それぞれで一日5杯までならOKとかいう一律の基準を鵜呑みにすることには注意が必要だと思います。体調が悪くなるのにも関わらず辞められないという依存状態も考えられます。
もしコーヒーによる副作用が気になっている方であれば、一度コーヒーの代わりに緑茶を飲む生活を試してみてください。なにか変わるかもしれませんよ。ですが何事もほどほどに。
この記事が誰かのお役に立てば幸いです。
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